福島県医科大学医学部 脳神経内科学講座

卒後臨床研修プログラム(専攻医)の説明

脳神経内科は、脳卒中、認知症、パーキンソン症候群など、高齢化社会のニーズを踏まえた重要な診療科というイメージが強い方も多いかと思います。しかし、実際にはご高齢の方以外にも、頭痛、多発性硬化症、急性末梢神経疾患などは若年から中高年にもみられ、幅広い診療能力が求められます。あらゆる世代に関係し、急性期から慢性期、プライマリケアから先進医療まで脳神経内科の専門性は多岐に及ぶため、専攻医から専門性の基礎を築くことがとても重要になります。神経解剖学と神経症候学、症例経験を通じて診察に必要な臨床神経学を習得し、診断のプロセスにつながる検査の技術や所見の解釈を修得すべく、入局後の専攻医プログラムについて紹介します。

内科専門研修の流れ

初期研修終了後に3年目以降専攻医として脳神経内科の研修がスタートします。
専攻医登録評価システム(J-OSLER)の内科専門医を取得と並行しながら、神経内科学会に所属し神経内科専門医の取得を目指します。当科ではJ-OSLERも内科指導医が分担して行い、症例の承認や登録を支援しています。
最短では内科専門医を6年目に受験し、内科専門医取得後7年目で脳神経内科専門医試験の受験資格が得られます。

内科専門研修の流れ

当科は病棟医が2グループに編成されており、脳神経内科専門医を含むグループに所属し2-3名体制でグループ診療を行います。3-5年目は主に病棟診療を中心に行い、精査入院と緊急入院を受け持ち、症例経験を通じて診察に必要な臨床神経学の習得に励みます。神経生理検査は、緊急脳波検査、末梢神経伝導検査などは担当医が行い、生理検査方法、検査内容の解釈につなげます。
また、週に1度の関連病院診療の外来の他、内科研修プログラムに従い、4年目の前後で半年から1年程度の連携病院への診療応援を行っています。

1週間の予定は下記図のようになっていますが、朝の回診とグループミーティングで状況の共有を行い、木曜日総回診で検査や入院経過の確認、方針決定を行っています。
また、循環器科や放射線科、脳神経外科など他科診療の連携が必要な症例に関しては定期的にブレインハートカンファランス、ジョイントカンフアランスを行い、治療方針の検討を重ねています。

神経内科週間予定

外来、病棟診療ともに連携したチーム医療を構築し、最終的にチーム医療におけるリーダーシップを発揮できる、堅実かつ柔軟な脳神経内科医になることを目指しています。
若手から上級の医師まで、様々な年代が垣根を超えてコミュニケーションを構築し、話しやすく、子育て中の女性医師も働きやすい環境づくりを心がけています。
皆さんが脳神経内科医を目指す上でのサポートができればと思います。
当科の専攻医プログラムにご興味をお持ちの方、少しでも医局の雰囲気を感じてみたいなどありましたら、お気軽にご連絡ください。